『富士登山 須走ルート その1御殿場駅~須走口五合目』の続き
富士山に登るコツは、「とにかくゆっくり登る事」
息を切らさないよう、またなるべく足の筋肉を使わないように、歩幅を小さくしてゆっくりゆっくり登ると良いのだそうです。
そして高山病対策の為に、呼吸もゆっくり深く腹式呼吸を意識するのが良いとのことです。
最初は木の生い茂った、樹林帯を歩いて行きます。
他の登山道から登ると、標高が高い分、すぐに森林限界を超えてしまい、木がほとんど生えていないそうですが、この須走ルートはご覧の通り雰囲気があります。
さすがは毎年40万人が登る山。
でもこの日は「ホントにここ富士山?」というぐらい、全く人に会いませんでした。
混雑を避けて日、月の日程にしたのですが、誰も居ないと逆にちょっと不安ですね。
でも所々にこのような案内板があり、まず迷うこともありません。
やはり火山だけあって、登山道は土と岩が入り混じっています。
これ全部溶岩が流れて来て、出来ているんですよね。
まだまだ登り始めたばかりですが、標識にこんな文字が。
ゆっくりゆっくり、森の中を歩いて行きます。
しばらくすると、陽ざしも出てきました。
まだまだスタートしたばかり。
山頂はまだ遥か彼方です。
登山道の至る所に、こんな大きな岩が転がっていました。
落石がここまで転がって来たのでしょうか、
大人気の富士山ですが、毎年数人の方が事故で亡くなっているのも事実。
気を引き締め直して、先に進みます。
しばらくすると、樹林帯を抜け辺りが開けてきました。
遠くには下山中の人達も見えます。
初めての富士山にワクワクしながら登っていると、あっという間に六合目まで来たようです。
14:30
6合目の長田山荘に到着。
もう400mも登りました。
今回も登山口で標高をセットしてきたSUUNTOの時計を確認すると、
見事にピッタリ!
この調子で山頂まで頼むよ~。
まだそんなに疲れていなかったので、ここでは立ち止まって水分補給をしただけ。
座りこんで休憩すると、余計疲れてしまうそうなので、途中でもずっと立ったまま休憩しました。
水分補給だけは、小まめにするよう心がけて。
さすがに標高日本一なだけあって、ずっとキツめの傾斜が続きますが、いつもの半分かそれ以下のペースで登っている為、いつもよりずっとラクに感じます。
山頂方向は雲に覆われています。
振り返って、登山口方向を見ても真っ白。
ちょうど雲の中に居る感じです。
抜けたら雲海が見えるかな?
さらに進んで行くと、本六合目の標識が。
次は六合目の次は七合目かと思ったら、まだ六合目なのね・・・
ちょっとだけ難所っぽいこの岩場を越えると、
15:10
本六合目の「瀬戸館」に到着。(標高2,700m)
手前にはエスケープルートなのか、下山道の標識もありました。
雲の多い天気ですが、雨は降りそうにないので、このまま目標の見晴館を目指します。
瀬戸館では、山小屋の御主人が、子供に飴玉をあげていたのが印象的でした。
山頂方向も雲が取れてきたようなので、先に進みます。
この辺りから森林限界を超え、岩の道が続きます。
時折、下界も雲が晴れて、登って来た道を見る事が出来ました。
上の方に見えるのは、次の休憩ポイント、七合目の「大陽館」です。
しかしスゴイ傾斜だな・・・
この区間はとても長かった印象があります。
この辺りから、雲も眼下に広がるようになり、雲海を見る事が出来ました。
景色も良くなり、心機一転。
さあガンガン行くぜ!
なかなか近づかないけど、黙々と歩き続けて、七合目まであと少し。
16:30
順調に七合目に到着。(標高3,090m)
この大陽館は、富士山の山小屋の中でも食事が美味しいと評判なのだとか。
夕食では、なんとご飯と豚汁が食べ放題との事。
豚汁大好きな私としては、是非泊まって行きたい所ですが、明日の山頂アタックの為に、もう少し標高を稼いでおきます。
ここでも軽めの休憩を取り、すぐに出発。
山小屋の裏手には、犬も居ました。
次は本日の宿泊地、本七合目の見晴館を目指します。
この先からはまた景色も変わり、荒々しい山肌がむき出しになっていました。
もうここは、3,000mを超える高地です。
少しだけ地面に雪が残っている所もありました。
少し足に疲れも出てきましたが、本日のゴールまではあと少し。
ちょっと歩いただけで、さっきまで居た山小屋もずっと下の方に見えます。
やっぱりそれなりに傾斜がキツいようです。
この先で、なんと犬を連れて登っている人を発見。
犬は傾斜をものともせず、軽快な足取りで登っていました。
この辺りで17:00を過ぎ、辺りが少しずつ暗くなってきました。
うっすらと月も見えますね。
何やら雲が発達しているようなので、先を急ぎます。
本日のゴールまであと少し。
ずっと歩き続けて、さすがにそろそろ疲労も限界でした。
でも本当にあとちょっと。
すぐそこに見えているのに、なかなか近づきません。
それでも最後の力を振り絞り、
17:40
本日の宿泊地、標高3,200mの見晴館に到着!
あ~疲れた・・・
思えば一日で標高差1,200mも登るのは初めて。
そしてこの日が、山小屋デビューでもあります。
若干緊張しながら、山小屋の受付に向かいます。